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2014/02/12

vaio売却・SONYのPC撤退は、寂しさを感じるけど、理解できる。


vaioの売却が決定した。

思えば、筆者が最初に購入したPCは、
vaio-c1であった。

ソニーがMicrosoftとIntelに突きつけたレッドカード
笠原一輝のユビキタス情報局 (watch)

この記事によれば、その理由を、
・MicrosoftのSurfaceの発売
によって、メーカーが失望感を受け、また、
・IntelやMicrosoftのロゴ要件
によって、自由度が減っていることに求める。

それは、そうなんだろうけど、
実際、他にも色々あると思う。


【消費者が選ばない理由】

筆者が、最近、といっても数年前に、
HP(ヒューレットパッカード)を選択したときに、
そもそも、国産メーカーは選択外だった。
家族に頼まれて、ノートを買った際にも、
Lenovoを選択した。

筆者にとって、PCは実用品である。
重要なのは、必要十分なスペックを有しており、
価格がそこまで高くないことだ。
国産メーカーは、海外メーカーに比べ、
価格が高いし、CPUメモリともに、スペックが弱い。
だから、そもそも選択肢に入る機種がなかった。

日本メーカーは、その価格差を、
「付加価値」で乗り越えようとしている。
たとえば、テレビ録画機能をつけるとか、
必要以上に薄さを追求したりとか。
でも、消費者は、もうそういうのを求めていない。

「テレビ機能」については、PCではなく、
TVそのものにUSB録画機能があったりレコーダーがある。
PCなんかに録画しちゃうと、HDDの容量を消費して無駄だ。
それに、パワーユーザーであれば、
外付けUSBの機器を買って、テレビを録画するだろう。

「薄さ」については、薄ければ嬉しいけれど、
スマホやタブレットがここまで小型化しているのに、
わざわざ薄型ノートを持ち歩く意義が薄れている。
たとえば、筆者であれば、見なければならない資料のDVDは、
PCで抽出した上で、microSDにコピーして、スマホで見ている。
薄いのに意味がないわけではないが、
昔よりも薄さの重要性は減ってきている。

日本メーカーにセンスがないのだ。
そんなセンスがない「付加価値」は、
通信販売の「今買えばこの枕も!」とか「もう1台無料で!」
みたいな、不要品の押し付けであって、
眼の肥えた消費者にとっては、魅力がない。

PCでは、シンプル・イズ・ベストを追求するべきだ。
ノートの最低構成で定価5万円、実売4万円台で売るべき。
この価格帯が、海外のライバルのやっていることだ。
いまのスペックなら、SSD搭載・メモリ最低4GB・CPUi3以上。
値段が同じで、国産の同等品があれば、日本人は国産を選ぶよ。


【消費者に嫌われること】

それに追加で、ウザったいなぁ、と思うのが、
メーカー独自の付属ソフト。
まだやっているんだなぁ、という印象。
必要な人だけ、選択式でインストールさせてほしい。
Androidでも全く同じことをしているよね。
Android4.0以降では、無効化できるようになった。笑

また、Driverがちゃんと公開されていないため、
ぶっ壊れて、リカバリーDVDをなくすと完全に詰む。
たとえば、サウンドドライバがなくて音が出ない。笑

国産メーカーは、こういう消費者に対する
「嫌がらせ」をし過ぎである。
だから、無駄に、消費者に嫌われてしまっている。
こんなことは、すぐにやめた方がいい。

・リカバリーDVDは、ケチらずに付属させるべき。
・Driverについても、最新のものを全て無料で公開する体制を。
・Driverインストールに、機種ごとの制限をかけるな。


【撤退か、継続か】

結局、価格を下げる努力をして、
本当の意味でユーザビリティを向上させれば、
PCの販売量は自然と上がるはずである。
こうなれば、ボリュームディスカウントもきいて、
より、価格が下がることになる。

実は、日本のメーカーは、
あまりPCの基幹部品(CPU/RAM/MB)を作っていない。
SSDやHDDを東芝日立が作っているくらいである。

日本メーカーが得意なのは、
基幹部品以外の分野だと思う。
たとえば、バッテリーはSONYが、
液晶はSHARPが作っている。
その性能は、海外他社に負けていないはずだ。

だからこそ、価格さえ下げれば、
国産メーカーの価値が、再評価されるチャンスはある。

PC販売は、スマホ販売とは違って、
キャリアによる一括買い上げのような補助がない。
だから、売れなければすぐに在庫になってしまう。

国産メーカーが、これから生き残るためには、
方向転換をしなければならない。

それが無理ならば、国産メーカーは、
パーソナルコンピュータ分野から「撤退」をするべきだ。

スマホというコンピュータが、
インターネットの窓口になった以上、
これからの若い世代がPCに触れるのは、
仕事のとき"だけ"になることが多くなる。
スマホが、パーソナルコンピュータになってしまった。
だったら、やる気のないPCを続ける必要はない。


vaioの撤退は、寂しさを感じるものの、理解はできる。
SONYは、Xperia1本に絞って、戦っていくのだろう。頑張って欲しい。


はなむけに、アドバイスを送る。
Xperiaに、PSネットワークとの互換性をもたせるべき。
PSNで買ったPS2/PS1ソフトを、無料でスマホで遊べれば、
スマホのゴミゲームを駆逐できる上に、PS4へ誘導できる。
現状のPSモバイルは、中途半端。
同一アカウントであれば、スマホでも使えるようにするべき。
「OneSONY」を唄うのであれば、それくらいやってのけろ。
Xperiaが世界で売れないなら、売れる施策を打っていけ。

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